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建築ゴロゴロ日記


京都でテキトーに書き散らす、   建築とか日記とか。
by breezethrough
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京都大学人文科学研究所に思う、埼玉の憂鬱

武田五一・東畑謙三。

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京都大学人文科学研究所に思う、埼玉の憂鬱_e0162959_9342555.jpg
スパニッシュ様式。
スペインに行ったことがない。
だからピンと来ない。でも、イギリスでもドイツでもない風体。
言われて見たら地中海沿いの丘陵地帯に建っていたら似合いそう。

佇まいが素晴らしい。
年季が入り、表面が風化して柔らかな印象になっているが、
それだけではないな。いかにも使いやすそうで、気持ちよさそう。品がある。

周囲はいわゆる高級住宅街(鼻につくほどの)だが、
そうした住宅の中にこの建築に敬意を払っていると思われるお宅がある。
外壁の色やスパニッシュな風合いを取り入れて「この街を誇りに思っています」と
いう姿勢が伝わってくる。こういう自分の街を誇りに思う気持ち、大切だと思う。

埼玉に欠落しているのはこういう気持ちだと思う。
関東平野ののっぺりした平らな土地(起伏や高低差がないのも重大な欠落)に、
のっぺりしたハウスメーカーの家々。土地の歴史への敬意が感じられない街並みは無表情。
ハードの成り立ちもそうだけど、ソフトの成り立ちを考えてみても、土地への敬意が感じられない。
さいたまとは無縁の地方出身のサラリーマンが一軒家を購入し、東京へ出勤、寝るためだけに帰宅。
さいたまとは無縁の地方出身の奥様も不慣れな土地でこれまた地縁の無い奥様方と近所付き合い。
疲れるからパートに働きに出ると、今度は地元のことばが無遠慮でガサツなものに聞こえて辛い。
息子がこの土地のことばを喋るようになると思うと絶望的な気分になる。旦那は昼間埼玉にいない。

自分も親の転勤で住み始めた移民だから良くわかる。こんな生活で、地元に誇りが持てますか??
まぁ、土着的な「埼玉犬」のゴロを飼うようになってわが家族には永住の決意ができたようだけど。



■武田五一・東畑謙三 京都大学人文科学研究所に思う、埼玉の憂鬱
■武田五一 島津製作所河原町別館 (Former Head Office of Shimadzu Corp.) 0
■武田五一 島津製作所河原町別館 (Former Head Office of Shimadzu Corp.) 1
■武田五一 島津製作所河原町別館 (Former Head Office of Shimadzu Corp.) 2
■武田五一 AC1928ビル(旧・毎日新聞京都支局) vs. 毎日新聞社京都ビル
by breezethrough | 2009-11-28 09:44 | 1. architectura
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